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陶芸

唐津から戻って①

#art#product#街

三藤るい氏の三藤窯。どの作家も登り窯を一つは持っている。
 まず最初に、今回の唐津視察&買い出しの旅で出会い、お世話になった全ての人に感謝と真心(大切だ、という気持ち)を。
斑唐津用の釉薬をつくるための瓶。
唐津で驚いたことの一つは、「茶碗」「酒器」「食器」と認識がキッチリ分かれていることだ。
 九州/関西方面の料理店に同じものを定数で卸したり、登り窯の一番良いところで茶碗を焼いたりする関係で区分されているのだと思う。同じ理由で「一点物」という言葉もよく聞いた。
 だからか、あまり“見立て”みたいなことを認めていない。

 そう、一作家一基くらいの勢いで登り窯を持っているのがそもそも凄い話だ。その窯で年に2〜5回程度焼くそうで、どの窯にも大量の薪が積んである。
 「窯の中の温度とちょうど良い置き場所や火の加減を探る」という作家さんもいれば、「焼きに耐えたギリギリの焼き物がもつ力があるはずだから、よく焼く」という作家さんもいた。

 唐津焼の最大の特徴は、土の種類の豊富さだと言う方がいた。確かに、私がイメージしていた唐津焼にはない、いろんな土の、いろんな個性の作品に数多く出会った。
 だから、今回の旅では、「私の思う唐津」や「唐津焼らしい」といったバイアスがかかっている可能性のあるものは買わなかった。惜しい気はしたが、土の豊富さと個性の豊富さに委ねてみたかったのだ。

この記事の著者

田中 悠貴

1983年12月16日生まれ。慶應大学総合政策学部、福田和也研究室卒業。建築業・ビル業に従事する傍ら、アートイベントの運営に携わる。以降、暮らしや生活、文化の向上を目指し、株式会社ANTI-ICONを立ち上げる。

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